Domaine Roger Lassarat

ドメーヌ・ロジェ・ラサラ

ブルゴーニュ、マコンの西約10キロ、ソリュトレとヴェルジッソンの断崖の間の小さな美しいヴェルジッソンの村があります。この村に生まれ、ヴィニュロンの息子として生を受けたロジェ・ラサラは、1969年僅か3ヘクタールの畑からスタートし今では17ヘクタールまでにその所有畑を広げました。この村の村長も歴任する彼のカーヴは石灰岩がむき出しになった迫力あるヴェルジッソンの断崖の真下にあり、彼のワインに感じられるエネルギッシュなミネラル分の所以が手に取るように理解できます。
ラサラのワインの素晴らしさは、ブドウの樹齢の高さにもあります。日照に恵まれた丘に位置するブドウ畑の平均樹齢は50年以上、中には100年を超える古い木も存在し、ドメーヌの財産となっています。この土地を知り尽くすラサラ氏は、所有する畑のそれぞれのテロワールの違いを忠実に反映したワインを造りだすことでその人気を高めてきました。ドメーヌでは原則として化学肥料・農薬を使用せず、有機肥料および堆肥を使用した、ほぼビオロジックに近い栽培が行われています。
醸造に関しては、伝統的な手法を十分に重んじながら近代醸造設備の利点も生かしています。「大切なことは人間が干渉しすぎず、自然の力に委ねること」という彼のワイン哲学は、現在息子のピエール・アンリへと着実に引き継がれています。コシュデュリのワインをこよなく愛する彼はより緊張感のあるワインを造るため、バトナージュの回数を最小限にし、より自然な表現を追い求めています。