Champagne Pannier

シャンパーニュ・パニエ

 
 1899年にネゴシアンとしてエペルネに創業し、1937年には、約1000年前に騎士ユーグ・ランベール公が掘らせたという地下の回廊、シャトー・ティエリーにメゾンを移しました。栽培グループとともに1974年から共同経営を開始したパニエは、現在およそ500軒の栽培農家からなる700ヘクタールの畑をクラマン、コート・デ・ブラン、マイィなどに所有しています。パニエとしてリリースするのはテイスティングして選び抜いた全生産量の約15%ほどで、それ以外はすべて大手著名ネゴシアンなどに売却しています。
大手ネゴシアンがプロモーションに資金をつぎ込むのに対し、パニエは設備に投資し、コストパフォーマンスの高いシャンパーニュを造り出しています。その鍵となるのが、地下30メートルに所有する全長2キロの巨大カーヴです。ここで生み出されるシャンパーニュが、法律で定められた瓶内熟成期間を大幅に超えてこのカーヴでゆっくりと熟成され、パニエの安定したふくよかな味わいをもたらします。また、パニエはセニエ法(赤ワインを少量ブレンドするのではなくブドウの果皮から色を抽出する、経験と高い技術を必要とする作業)でロゼを造る数少ないメゾンの一つで、エレガントでスムースなロゼを造ることでも定評があります。
パニエのスタイルとシンボル
現在パニエのカーヴとなっている洞窟の一角に、弓射手の姿を刻んだ石壁があります。14世紀の昔、一人の才能ある石工によって刻み込まれたこの弓射手の姿をメゾン・パニエのシンボルとしました。弓射手の凛々しい姿に象徴される高い価値と永続性の現実に向け1世紀以上も前から、絶妙のバランスが洗練の証とされるようなシャンパーニュの製造にメゾン・パニエは取り組み続けています。また、パニエは自ら編み出した独特のスタイルを今も大切に守り続けています。その特徴はシャルドネ種の繊細さ、ピノ・ノワールの力強さ、ピノ・ムニエのまろやかさを組み合わせるブドウの選別にあります。パニエのキャラクターはそれぞれのブレンドの熟練の技による醸造と、熟成とを通して表現されます。その絶妙なバランスと優雅で安定した味わいはこうした卓越した技術から生まれます。